管理番号: TYT-198
妖異通称: もくもくれん/目々連
危険レベル: レベル3
遭遇した場合は対象に気付かれないよう最大限の注意を払いつつ退避してください。物品や事象の場合、直ちにその場から離れます。非常に危険な対象です。もし貴方の存在が相手に認識された場合、生命に関わる危機的状況に陥っていると考えるべきです。
対応状況: 監視中。
外観

収容室内で撮影されたTYT-198の画像
関連事件
●[ 非公開 ]
広域情報
● 主に東北地方で目撃されています。
ポイント
TYT-198は古くから存在していた妖異で、民間伝承においては目々連と呼ばれる妖怪と同一のものと考えられています。江戸時代中期の画家で、妖怪画を数多く描いている鳥山石燕の画集『今昔百鬼拾遺』においてもTYT-198と思われる妖異の姿が描かれています。また目々連についての民話の多くが、この妖怪と遭遇した結果として視力または眼球を喪失するというものが多く、TYT-198の特徴的な行動においてもこの妖怪との共通性を見出すことができます。
TYT-198は煙状の妖異で、絶えず揺らめく煙の中に目が浮かび上がっているように見える存在です。TYT-198には人間の恐怖心に反応する性質があり、目撃者が抱いた恐怖心の大きさに比例して煙の濃さと目の数は増加していきます。
TYT-198と遭遇した被害者が恐怖心を抱いた状態でTYT-198を3分以上凝視し続けると、TYT-198は被害者の頭部に纏わり付きその視界を塞いで視力を奪います。またその際、被害者の耳元では複数の人間による読経のような音声が聞こえてくるようになります。明るい場所においては読経の声は小さくなり、ほとんど無視できる程度まで静まるものの、周囲が暗い状態になると音量は再び大きくなります。日を経るに従ってお経を唱える者の人数は増加し、この状態のまま放置すると大抵の場合、被害者は3~4日で心身の健康状態に重大な問題を抱えるようになります。一週間を過ぎる頃、殆どの被害者は心神喪失状態に陥る時間が多くなり自傷行為を繰り返すようになります。さらにこの状態が続いた場合、10日以内に被害者は自身の目を[非公開]ます。それと同時にTYT-198は消滅し、読経の声も聞こえなくなります。
[機密制限:丁級]TYT-198を使った実験は■■■財団の協力を得て行われました。
実験の詳細については、Report-■■■■■にて詳細が報告されています。
TYT-198は、恐怖心を持って凝視しなければ反応することがないことから、これを目の錯覚の一種であるバーゲン錯視※やこれに類似した錯視効果によるものであるとして、マスメディアを通じ広く周知することとなりました。
※黒い線の交わる箇所が目のように光って見える現象。
[制限終了]
対応詳細
[非公開]事件において、TYT-198の対応に当たった帝国妖異対策局が、特殊なオゾン発生装置を用いてこれを確保することに成功しました。現在は聖倉院の聖遺物保管棟■■号にてガラス容器内に封入した状態で収容されています。懸賞金
バウンティハンターがTYT-198を確保した場合は、当局より懸賞金が支払われます。また調査にあたって有用な目撃情報については謝礼金が支払われます。
CREDIT
© 2020 帝国妖異対策局
License: CC BY 4.0